世界地理・世界史の謎

世界の自然と文化~アジア編~

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アジアサムネ
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今回は原点回帰!基本に戻って現在の世界における、各大陸について見ていきたいと思います。第1回目はアジア

アジアサムネ

アジアは、ユーラシア大陸の大部分を占めている地域です。というより「ユーラシア」という言葉自体、

Eurasia→Europia+Asia

つまり「ヨーロッパ」と「アジア」を合成したものです。

 

もともと「アジア」は古代アッシリア(メソポタミア文明の大国)の言葉で「」を意味する言葉が、その語源と言われています。その呼び名が古代ギリシャに伝わり、ローマ帝国からヨーロッパ社会へ、さらには全世界へ広まったという経緯があります。

この結果、ギリシャより東は全部アジアと呼ばれてしまうようになります。だから一口にアジアといっても、場所によって言葉も宗教も生活スタイルも異なる、非常に多様な地域なのです。

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東アジア

一般的な定義では、日本・中国(台湾や香港も含めて)・韓国・北朝鮮・モンゴルがこの地域に当てはまります。東アジアの代表国は筆者の故国日本!と言いたいところですが、歴史的にも文化的にも、やっぱり中国の存在が最も大きいですね。

東アジア

東アジアの特徴と一言で表すのは難しいのですが、例えば日韓中の共通点としては、漢字を用い、を使い、主食がコメ仏教や儒教が重んじられていた点、名字が先で名前が後、などがあります。もっとも、韓国では最近漢字を使う機会がどんどん減っているし、日本でもコメ離れが叫ばれて久しいなど、近年はこうした習慣も崩れつつありますが…

 

私論:近年は政治的問題のためか、これらの国の文化に対し、その相違点ばかりに目を向ける(しかも自国の美点、他国の欠点として)傾向が目立ちますが、上に書いた通り、まだまだ相違点以上に共通点が多いと私は思っています。

東アジアの自然

日本を構成する島で最大のものが本州。世界の島でも広さ第7位人口第2位の大きな島です。世界的に有名な山、富士山は、世界自然遺産ではなく、自然文化遺産として登録されています。これは古くから富士山を信仰の対象としたことが理由です。

 

日本列島は地震が多く、列島に沿うように山脈が続いていますが、似た特徴を持っているのが台湾。ここも島の南北を中央山脈が走っており、地震の多い地域として知られています。こうした地理にも拘わらず、台北101という、一時世界で最も高いビルが台北にそびえ立っています。地震に負けない人々の知恵と努力の賜物といえましょう。

 

朝鮮半島の付け根にそびえる白頭山ペクトゥサンは、現在その半分が中国領となっていますが、コリアンの人々にとって聖なる山とされています。北朝鮮でも数少ない(?)観光地の一つで、韓国からも多くの登山客が訪れています。

東アジアの自然

中国の2大河川たる黄河長江。漢文では単に「河」、「江」と書かれていれば、各々の川を指すほど存在感のある大河川です。より長い長江は世界3位の長さ。近年は黄河文明に負けず劣らず、優れた文化を古くから生み出していたことがわかってきています。その奥地にある四川盆地。ここはパンダとマーボー豆腐の故郷ですね。

 

テンシャン山脈とクンルン山脈に挟まれたタリム盆地。この盆地一面に広がっているのがタクラマカン砂漠。その名の由来は、現地の言葉で、「入ったら二度と出られない」砂漠とのこと。恐ろしい。実際には砂漠に入って出てこれた人もいます。三蔵法師こと玄奘げんじょうもその一人です。

 

幼き日のチンギス・ハーンが、大帝国建設の夢を見たかもしれないモンゴル高原。果てしなく草原が続くイメージがあり、実際夏はそうなのですが、シベリアにも近いことから、冬の寒さは厳しく、場所によっては果てしない雪原となります。

東アジアの都市と名所

東京都の人口は1300万人ですが、これは日本人のほぼ10人に1人があの狭い所に集中している計算になります。しかし横浜、さいたま、千葉などを含めた東京都市圏(首都圏)の人口は3千万人を超え(全人口の4人に1人!)ています。しばしば東京は世界最大の都市だと言われるゆえんです。

 

中国内陸部の重慶は、「市」としての人口が世界最大で、なんと2500万人に及びます。しかしその面積は北海道に匹敵する広さで、多くの過疎地も抱えています。ゆえに実際の都市規模は北京上海などの方が上(どっちも1千万都市)です。

東アジアの都市・名所

ソウルも負けてはいません。近年は郊外への人口流出はあるものの、980万の大都市。韓国の人口が5千万なので、約5人に1人がソウル市民なのです。

ソウル(漢城)に首都が定められたのは、朝鮮王朝の時代(14世紀末以降)で、その前の高麗開城ケソン(北朝鮮の都市)、更にその前の新羅慶州キョンジュに都を定めていました。現在の慶州は決して大きな街ではないもの、韓国最初の世界遺産、仏国寺の所在地として知られています。

 

モンゴルのウランバートルは、もともとチベット仏教の門前町で、近代になってから発展しました。一方モンゴル帝国の王都だったカラコルムは、今はわずかな寺院を除き、草原の中に埋もれています。

モンゴルの騎馬隊をはじめとする遊牧民の侵入を防ぐために造られたのが万里の長城。現在の姿はの時代のもので、古くは始皇帝の時代以前から築かれていたそうです。

 

ウルムチを中心とする新疆ウイグル自治区はイスラム教徒が多く、住民もどちらかというと中央アジアの人々と共通点が多い傾向にあります。現在、北京政府とウイグルとの関係がこじれている要因の一つがここにあります。

南西部チベット自治区も、チベット仏教を信仰する独自の文化を持った地域です。荘厳なポタラ宮殿は、チベット文化の重みを最も象徴する建物の一つと言えるでしょう。

南アジア

インドを中心とした地域です。インドは北東にヒマラヤ山脈、北西にヒンドゥークシ山脈が連なっていたことから、東アジアとも西アジアとも異なる文化圏が形成されました。とはいえ、決して孤立した場所ではなく、海(もちろんインド洋)や峠道(カイバル峠など)を通じた交流が盛んでした。

南アジア

仏教ヒンドゥー教といった宗教がこの地で生まれたことはよく知られています。特に仏教は、東南アジアへは主に海を経由して、東アジアへはシルクロードを経由して伝わりました。逆に外部から南アジアに伝わった宗教としてはイスラム教があり、現在のパキスタンやバングラデシュにも多く信者がいます。

 

ネパールやブータンの位置する山岳地帯は寒冷な気候ですが、南アジアの多くは熱帯気候。コメ、小麦をはじめとした作物豊富な地で、多くの香辛料(スパイス)の名産地でもあります。これらを混ぜたカレーは、今やグローバルな食べ物となっていますね。

南アジアの自然

世界最高峰のエヴェレストは、ネパールとチベットにまたがってそびえています。この名前はヨーロッパ人がつけたもので、ネパール語ではサガルマータ、チベット語ではチョモランマと呼ばれています。

エヴェレストの属するヒマラヤ山脈から流れ出る河川として代表的なものが、インダス川とガンジス川です。

南アジアの自然

 

インダス川は、南アジアの古代文明を育んだ川として知られ、モヘンジョダロといった謎多き遺跡をその流域に遺しています。

ヒンドゥー教徒にとって聖なる川として知られているガンジス川。その流域は同時に、世界的な稲作地帯でもあります。そのため川の周辺には実に5億人もの人が暮らしています。それだけ多くの人々を支える大切な川。なるほどガンジスが聖なる川なのは確かなようです。

南アジアの都市と名所

南アジアの都市・名所

インドの代表的な建造物タージ・マハルは、大理石でできた美しさに加え、インド伝統の文化と、ムガル帝国のイスラム文化が融合した造詣が、唯一無二の魅力を誇っています。所在地は首都デリーではなく、ムガル帝国時代の旧都アグラにあります。

 

インドの巨大都市ムンバイ、コルカタ、チェンナイは、かつては「ボンベイ」「カルカッタ」「マドラス」と呼ばれていました。いずれもイギリス人が統治していた頃の呼び名で、独立から半世紀経った20世紀末に現在の呼び名に改められました。

 

印象的な首都名、スリランカのスリジャヤワルダナプラコッテについては、こちらの記事をご覧ください。

 

東南アジア

ベトナム、タイ、インドネシアなどの地域。熱帯でやっぱり主食はコメが中心です。

東南アジアをさらに2つに分けるとすれば、インドシナ半島の5か国(ベトナム、ラオス、タイ、カンボジア、ミャンマー)と島嶼部の6か国(マレーシア、シンガポール、ブルネイ、インドネシア、東ティモール、フィリピン)に分けられます。

東南アジア

東南アジアの名が示す通り、歴史的、文化的には中国(東アジア)インド(南アジア)両方の影響を強く受けています。タイやミャンマーで使われている文字や、信仰されている仏教は、インドやスリランカから伝わったものです。

 

一方、ベトナムは、1000年近く漢や唐に支配されていた歴史があり、1945年までチュノムという漢字f風の文字が用いられるなど、中国の影響を強く受けた国です。

 

また、東南アジアは、インド洋と東シナ海、南シナ海を結ぶ中継地としても栄えました。古くはインド商人やイスラム商人が、大航海時代以降はヨーロッパ商人が訪れ、この中でイスラム教(インドネシアやブルネイなど)やカトリック(フィリピンや東ティモールなど)が広まっていきました。

東南アジアの自然

インドシナ半島には中国内陸部から流れてくる大河が複数あり、豊かな稲作地帯を作り出しました。

メコン川はラオス、カンボジア、ベトナム南部、チャオプラヤ(メナム)川はタイ、エーヤワディー(イラワジ)川はミャンマーを貫く大河川です。

東南アジアの自然

インドネシアやフィリピンなどの「島嶼部」は、環太平洋造山帯アルプス・ヒマラヤ造山帯が重なる場所でもあり、日本と同様、今でも地震や火山の噴火が頻繁に起こっています。というより、島が多いこと自体、こうした地殻変動の活発さを物語っています。

 

ニューギニア、ボルネオ、スマトラ島は本州よりも広く、世界の大きな島ベスト10にも名を連ねています。それより一回り小さいジャワ島は、首都ジャカルタをはじめ、インドネシアの主要都市が集中。人口1億4千万を誇る、「世界一人口の多い島」となっています。

南アジアの都市と名所

東南アジアの代表的な建造物といえば、カンボジアのアンコールワットでしょうか。今は大半が仏教徒を占めるカンボジアですが、完成当初のアンコールワットは、ヒンドゥー教の寺院だったといわれています。

 

また、現在イスラム教徒が最多数派を占めるインドネシアですが、ジャワ島のボロブドゥールは仏教寺院です。長い時の流れの中、東南アジアの宗教や文化にも様々な変化があったことを、このような遺跡は静かに物語っています。

東南アジアの都市・名所

さて、東南アジアでも近年急速に大都市が発展しています。人口800万人を超えるバンコクは、同時にタイ唯一の100万都市(統計の取り方にもよりますが)でもあります。タイのバンコクへの一極集中(人口のみならず、富も情報も)がいかに高いかを示すものでしょう。

 

都市国家シンガポールは、東南アジア随一の先進都市。がっかり名所マーライオンで知られていますが、最近では3棟の高層ビルに船が乗っかっているマリーナベイ・サンズも新しいシンボルとなりつつあります。インドネシアの首都ジャカルタは人口1千万を超え、南半球でも指折りの大都市となっています。

 

ベトナムでは、南部のホーチミンが首都ハノイを上回る発展を見ています。ここはベトナム戦争終結までサイゴンと呼ばれ、南ベトナムの首都でした。

中央アジア

文字通りアジア、あるいはユーラシアのど真ん中の地域。海から遠く離れており、乾燥した草原や砂漠が広がっています。

 

シルクロードの通り道でもあり、イランやトルコ、インド、中国などの文化がごちゃ混ぜになった地域ですが、全体的にはイスラム教徒が多く、トルコ系の言葉を話す人が多い傾向にあります。19~20世紀にはロシアやソ連の支配下に置かれ、その影響も根強く残っています。

中央アジア

「〇〇スタン」とつく国名が並びますが、これはペルシャ語で「〇〇の土地」という意味。キルギスも「キルギスタン」と呼ばれる事があります。

中央アジアの自然

下の図だとわかりにくいのですが、中央アジアの大部分は、山岳地帯、砂漠、草原が占めています。日本の面積に匹敵する、広さ世界一の湖、カスピ海はカザフスタン、トルクメニスタン、ロシアなど5つの国が接しています。このカスピ海や、すぐ東のアラル海はいずれも塩湖(塩水の湖)となっています。これは海へ流れ出る川が無い上、流れ込んだ水が乾燥で蒸発してしまい、塩分だけが湖に残ってしまうためです。

中央アジアの自然

アラル海にはアムダリヤシルダリヤという2つの川が流れ込んでいますが、20世紀になると流域で大規模な綿花栽培がおこなわれ、そのために川の水が大量に使われました。この結果、アラル海に流れ込む水量は激減。一方で蒸発の度合いは変わらないため、アラル海の水面は大きく下がってしまい、生態系は壊滅。更に湖底にたまっていた有害物質が風でまき散らされ、大きな環境問題を引き起こしています。

中央アジアの都市と名所

中央アジアの都市・名所

日本人にとって馴染みの薄い国が多い地域ですが、歴史的にはシルクロードの通り道であり、多くのオアシス都市が発展していました。ウズベキスタンの首都タシケントや、西部の都市ブハラなどもありますが、やはりオアシス都市の代表格は、サマルカンドでしょう。14~15世紀に栄えたティムール帝国の都で、荘厳なイスラム建築が今も残る美しい都市となっています。

西アジア

西アジアといえば、砂漠、石油、イスラム教、アラブ人といったイメージですが、必ずしもそれがすべて当てはまるわけではありません。イラン、アフガニスタン、トルコなどでは、アラビア語を公用語としてはいませんし、イエメン、シリア、ヨルダンといったアラブ系でも産油国とは言えない国だってあります。

西アジア

イスラム教徒が多数派」な点は多くの国で当てはまりますが、アルメニアやレバノンのようにキリスト教徒がかなりの割合を占める国もあり、イスラエルではユダヤ教徒の割合が最も多い国となっています。

なお、厳密にこの国が西アジアに含まれている!と定義されているわけではなく、トルコ、キプロス、アルメニア、ジョージア、アゼルバイジャンはヨーロッパに分類される事もあります。逆にエジプトなど北アフリカの国が西アジアと同類に扱われることも多いです。私のサイトでは、一応「アジア大陸に含まれる国」だけを「西アジア」とし、「北アフリカを含む地域」は「中東」として扱うことにしています。

西アジアの自然

西アジアの多くが乾燥地帯なのは事実です。それゆえ現地の人々は古くから食料の確保に苦心したと思われ、その結果農業を生み出したことは、別の記事にも書かせていただきました。ティグリス・ユーフラテス川はこの地でも真水を得られる数少ない地で、約5000年前から古代文明(メソポタミア文明)が誕生しました。このほか、馬やラクダを用いた遊牧なども行われています。

塩分濃度がものすごく濃いことで知られる死海は、同時に世界の陸地で最も低い場所に位置していることでも知られています。

西アジアの自然

インド洋に大きく張り出したアラビア半島。この半島をはさむ紅海ペルシャ湾は、いずれも西アジアの文明と外部を結ぶ交易路として重要な海でした。イスラムを生んだムハンマド生誕の地メッカも、アラビア半島の、紅海からそう遠くない位置にあります。

 

西アジアは、ユダヤ、キリスト、イスラムという世界三大一神教が生まれた地でもあります。このような宗教も細かい宗派があり、少数の宗派は多数派から攻撃、迫害されることもしばしばありました。コーカサス山脈レバノン山脈は、こうした人々の避難所として知られおり、現在に至るまで宗教構造が非常に複雑になっています。

西アジアの都市と名所

長い歴史を持つ西アジア。下に挙げた魅力的な名所には、やはり古代文明の遺跡が目立ちます。例外がドバイブルジュ・ハリファ。高さ800mを超えるこの超高層ビルは21位世紀に入って完成し、現在のみならず、人類が今まで建てたあらゆる建物の中でも一番の高さを誇ります。しかしサウジアラビアでは、これをも上回る、高さ1000m級のビルも建設中なのだとか。現代版バベルの塔とならなければよいのですが・・・

 

このような高層ビルが建てられた背景には、無論オイルマネーの存在があります。加えてドバイは金融センターの役目も果たしており、多くの富が集まる大都市でもあります。

西アジアの都市・名所

ドバイは比較的歴史の新しい都市ですが、一方で西アジアには、1000年を超える歴史を持つ都市もゴロゴロしています。イスラムの聖地メッカ、メディナや3宗教の聖地エルサレム、シリアの首都ダマスカスなどはその代表格でしょう。イエメンの首都サヌアは、古くから高層建築が発達し、世界最古の摩天楼都市とも呼ばれています。

 

イラクの首都バグダッドは、かつてイスラム帝国の都としての輝かしい過去を持っていますが、残念ながら当時の建物は13世紀にモンゴル帝国によって破壊され、今の町並みは大部分が再建されたものです。

ビザンティオン、コンスタンティノープルの旧名を持つ、トルコ最大の都市イスタンブールは、アジアとヨーロッパ、黒海と地中海を結ぶ、世界的な十字路として知られています。ここは東ローマ帝国オスマン帝国の首都でもありました。

 

さて、アフガニスタンのバーミヤーン遺跡など一部の古代遺跡は、現代のイスラム過激派集団によって破壊さてしまいました。これだけを見ると「イスラム教は危険で乱暴だ」と思われるかもしれませんが、逆に考えればそれまでの数百年間は、イスラム教徒の住人はこうした異教徒の遺跡を残してくれていたわけで。問題なのは宗教ではなく、その国、その地域の社会的な矛盾なのであると、声を大にして言いたいですね。

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