世界地理・世界史の謎

気候の話

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今年も桜の季節がやってきました。春訪れを、淡いピンク色の花びらによって告げ、それが終わるとあっけなく散ってしまう桜。そのはかない姿に多くの人々が心を奪われ、美しい日本の四季を思わず意識してしまいます。そこで今回は世界の気候についてまとめてみました(強引)。

 

2019年桜

 

 

 

 

 

 

↑ウチの近所の桜。

ケッペンの気候区分

世界には、日本のように四季がはっきりしている所もありますが、一方で常夏と呼ばれるハワイや、雨季と乾季しかない熱帯地方、夏でも氷点下の南極大陸など、季節の意味が随分異なる地域もあります。

19世紀のドイツ人学者ケッペンは、各地に生えている植物の特徴を調べて、それもとに世界の気候を分類しました。ケッペンの気候区分とよばれるこの分類では、世界の気候を「熱帯」「乾燥帯」「温帯」「亜寒帯(冷帯)」「寒帯」の5つに分け、それぞれに「A」~「E」の記号をあてはめました。(このほか、標高によって高山気候(H)というのが別に区分されることもありますが、ここでは省略)まあ言ってしまえば、ジャングルの木々と、砂漠のサボテンと、ロシアの針葉樹林じゃ、同じ植物でも全然違うじゃん!ってことです。

そしてその判断基準は、植物の生育に重要な、「気温」と「降水量」を使って、計算で編み出されます。ヒジョーに簡単に言えば、「寒すぎて木が生えない」場所は「寒帯」、「雨が少なすぎて木が生えない」場所は「乾燥帯」と判断できるワケ。

更に同じ熱帯(A気候)や温帯(C気候)などにも更に細かい区分けが設けられています。以下、熱帯から順に見ていきましょう。

※地図は、ページの一番下にあります。

熱帯A

なぜ熱帯が一番最初の「A」かというと、赤道(北緯0度、南緯0度)を中心に考えているから。そこから高緯度になる(つまり北極・南極に向かう)に従い、「B」「C」「D」「E」と分布が広がっている傾向があります。

熱帯の植物といえば、まずイメージできるのがジャングル。実際A気候は、赤道直下の暑くて雨がよく降る場所に分布しています。しかし一方で雨の多い季節、少ない季節(雨季と乾季)がはっきりしている場所もあります。そこで熱帯は主に3つの小分類に分けられます。

Af(熱帯雨林気候)・・・年中気温が高くスコールがひっきりなしにドジャーっと降る気候。いわゆるジャングルの広がる気候で、赤道直下のシンガポールやスマトラ島、アフリカ中央部、南米アマゾン周辺、ハワイなどがこの気候です。

Aw(サバナ気候)・・・気温は年中高く、雨は降るときはめっちゃ降るが、降らないときはホントに降らない。雨季と乾季がはっきりした気候。熱帯雨林と乾燥帯の中間とも言えます。タイ、インド、ケニア、そしてアマゾン周辺を除くブラジルの大半がこの気候です。「ブラジルの人に呼びかけるギャク」で有名な日本の某芸人が、サバナ気候と深い関係にあるのは、このためです(嘘)

Am(熱帯モンスーン気候)・・・弱いながら乾季がある、AfとAwの中間の気候。インドネシアのジャワ島や、ミャンマーの一部、アメリカのフロリダ半島などがこの気候です。

ジャングルとサバンナ

↑絵にするとこんな感じ。サバナ(サバンナ)は、草原の中に時々木が生えているイメージ。

乾燥帯B

雨が少ない気候。真っ先に思い浮かぶのはサハラ砂漠ですが、砂漠までいかなくとも、大きな植物(つまり樹木)の生育には向かず、代わりに大草原が広がっているような場所もあります。

BS(ステップ気候)・・・ステップとは、足場・・・ではなく、草原の事。モンゴルの大草原を思い浮かべるとわかりやすいです。若干の雨が降るため、小さい植物なら何とか生きられる気候。草食動物(牛、馬、羊)を飼って生活する遊牧が盛んに行われています。特にモンゴルから中央アジア~イラン~カスピ海沿岸~ウクライナにかけての大草原地帯は、かつてチンギス・ハーンの一族が巨大帝国を築く礎となった「草原の道」と呼ばれています。

BW(砂漠気候)・・・マジで雨の降らない気候。サハラ砂漠、アラビア砂漠、ナミブ砂漠など、有名な砂漠はだいたいココに属します。その要因は様々ですが、

①北緯30度前後(エジプト、サウジアラビアなど)、南緯30度前後(オーストラリア、ボツワナなど)は、年中高気圧に覆われて、雨が降りません。

②中央アジアは、東西南北どこからみても海からの距離がヒジョーにあり、湿った風が届かないために乾燥します。

③ナミブ砂漠やペルー沿岸(ナスカの地上絵のある辺り)は、海に面しているにもかかわらず、寒流で水温が低く、上昇気流が生まれないため、雨が少ない地域となっています。

受験生は要注意!

乾燥帯

 

 

温帯C

温暖な地方。人類が暮らすのにある意味最も適した場所とされます。温帯に属するのは日本、中国、ヨーロッパ、アメリカなど、いずれも人口密度の高い場所です。

更にその性格も多岐に渡り、主なものだけで4つの種類があります。

Cfa(温暖湿潤気候)・・・この「f」は「Af」のときと同様、季節による雨量の差が少ない(夏でも冬でも降る)ことを意味します。その後ろにある「a」は、気温の差が比較的大きいことを意味します。つまり「夏は暑く、冬は寒いが、年中雨は降る」気候を意味します。季節風の影響の高い、大陸東側(東京、ニューヨーク、上海、ブエノスアイレス、シドニーなど)に多く分布します。

Cfb(西岸海洋性気候)・・・Cfaと比べ、一年の寒暖の差が小さい気候。熱しにくく冷めにくい海風が、年中偏西風に乗ってやって来る、大陸西側に多く見られる気候です。西ヨーロッパ(英仏独蘭など)、ニュージーランドなどは概ねこの気候です。ニュージーランドでの飼育が盛んなのは、同じく毛織物業の盛んなイギリスと気候が似ていたから、というのが一つの要因だったようです。

Cs(地中海性気候)・・・この「s」は「summer」の「s」。夏に乾燥するという意味です。名前の通り、地中海沿岸はこの気候です。乾燥に強いオリーブ、ブドウ、オレンジ、コルクなどの栽培、生産が盛ん。国としては、イタリア、南フランス、スペイン、トルコ、ギリシャ、チュニジアなど、ワインオリーブオイルの生産が盛んな国ばかり。地中海以外では、南アフリカのケープタウンや、米カリフォルニア、南米チリの一部など。そういえば、チリや南アフリカのワインも最近人気だし、カリフォルニアはオレンジで有名ですよね。

Cw(温暖冬季少雨気候)・・・こちらの「w」はお察しの通り、「winter」の意味。Csと逆で、冬に極端に雨の少ない地域です。インド北部、中国南部などに広がっています。夏は雨が多く、気温も高めの傾向があり、米作りに適しています。

温帯気候

 

亜寒帯(冷帯)D

冬の気温が氷点下まで下がり、それがある程度の期間続く場所は、この気候になります。一方で夏は温帯並みに上がることが多く、場所によっては、夏と冬の差が50度以上に達するほど、寒暖の差が激しい傾向があります。こちらも、主な区分として2つ。

Df(亜寒帯湿潤気候)・・・冬かなりの氷点下になりますが、夏もわりと高温。そして一年を通じそれなりに雨や雪が多い気候です。更に細かくDfa、Dfbといった区分もありますが、ここでは省略します。分布もロシア西部、カナダ、北欧、北海道など、寒いイメージのある国や地域が中心です。

Dw(亜寒帯冬季少雨気候)・・・名前の通り冬の雪が少なく、放射冷却で厳しい寒さになる地域。人が住む地域としては最も寒い場所(寒極)となります(しかし夏もそれなりに気温が上がる)。シベリア東部がこの気候で、テレビによく紹介されるオイミヤコン村もこのDw気候です。そのほか、2022年冬季オリンピックの開催予定地「北京」など。

亜寒帯気候

 

寒帯E

1年の大半、または全部が氷点下の気候。ここまで来ると、植物を育てるのが非常に困難になるため、大きな文明も都市も形成されません。しかしこのような厳しい寒さに適応して生活する人間も古くから存在しており、人間の可能性を改めて考えさせられる地域、気候でもあります。

ET(ツンドラ気候)・・・某宇宙人とは無関係です。好きな人に素直になれないキャラとも関係ありません。短い夏に、コケなどわずかな植物が生える場所がツンドラで、一年の内、わずかに気温が0度を上回る気候を指します。ロシア、アイスランド、アラスカの最北部、南米大陸の最南部などがこの気候で、人間が暮らせる限界地点です。

EF(氷雪気候)・・・一年中氷点下という、超極寒地域。グリーンランドや南極大陸がこの気候です。基本、人は住めません。シロクマやペンギンも、エサのいる海沿いが中心です。

寒帯

地図で見ると・・・

こうなります。(データーによって多少の違いはあります。)

ケッペン

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国境ではなく、気温と降水量で分けられた地図を見ると、また世界が違って見えませんか?

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